川本かんとくの 言わんばことは、ちゃんと言うバイ 2011

●5月10日(火)記録者:治部忠彦

今日からやっと集合ができた。
このことはとてもうれしいことで、また震災によるのケガもなく、
それぞれの家族も無事というのは喜ばしいことだ。
地震によって、厳しい状態になり、また体験したことのないものだった。
先生たちのような大人は、自分の10年後をイメージすることができる。
しかし、学生はこれから就職をし、結婚して子供も持ち、生活していくことになる。
これからどうなるかを描くことはできない。
福島、宮城、岩手など地震の被害がとても大きかった。私たちも経験したことがない地震だった。しかし時間は待ってはくれない。私たちは待ったなしの世界にいる。
この期間、練習していたかもしれないが、絶対にお前らは遅くなっている。
この期間しっかりと練習をしていたOLでさえも遅くなった。
今の時期で、木田が56秒かかるのはあり得ない。
これは2月だったら、そのペースで5本は走れるぞ。
これから立ち上がるために、具体的な練習をしていく。
一人でやっても速くならない。そんなに甘くない。
これから東北インカレ、全日本インカレに出場する人もいるが、
みんなでベクトルを合わせてやっていこう。
みんなで練習ができる喜びを忘れてはいけない。
また、甘えを捨てて、強い気持ちを持ち、
福島大と言えば、陸上部ということを忘れないこと。


●5月11日(水) 記録者:竹谷翔平

グラウンドを手入れすることはとても良いことだ。
でも、考えて気をつけて手入れすることも大切。放射線は雨とともに流れもする。
グラウンドを全て水で流すと出ていくかもしれない。
でも、その辺の溝には放射線がたくさん溜まっている。
そんなところには自分から近づかなくてもいい。だから、溝掃除もしばらくはしなくてもいい。
もちろん溝だけではなく、土の上にも放射線は溜まっている。
付属中学校では土を裏返して対応してはいるが、有効なのは今だけだ。
いずれは、雨が降ると、どんどん放射線は流れてくる。土をいじっても中にはたくさんある。
例えば、プールにスポイトでインクを一滴落としても何も変わらない。
三滴落としたとしても何も変わらないかもしれない。
でも一滴に比べると三滴落とした方が三倍ということに変わりはない。
健康には関係ないかもしれないが、気をつける必要はある。
グラウンドを手入れするにしても、草刈りをするときでもなるべく放射線には当たらないようにすることが大切だ。
今、生活する中でも内部被爆する可能性は、通常で3%といわれている。
無駄にハァハァいう人はいないだろう。
普通は一分間に500mlの酸素を必要とする。長距離になると一分間に2000ml以上の酸素が必要となる。それを60分間続けるようなメニューを先生は出すこともある。
通常の60分に比べるとだいたい五倍、全体の15%とることになる。
それでもたいしたことではない。
健康に影響はない。
放射線は、なかなか洋服につくようなものでもない。
それでも、短パン、Tシャツにはなるべくならないようにすること。帽子をかぶることも大切。
これも一滴と三滴の差だ。
何か外で作業をしたら、手を洗うことや上着をパタパタすること、花粉と一緒。
放射線のことについての知識を自分でいれることも大切だな。
不要な汚染であることに変わりはないし、今も確実に放射線はある。
決して0ではない。今いるところは、前にいたところとは違う。
グラウンドを手入れするにしても、溝のような危険なところに自ら行く必要はないだろう。
わざわざ汚れた水を触ったりしないのと一緒。
少しでも安全に暮らして、丁寧に過ごすこと。
また、正しい知識をつけて、危険ではないけれど気をつけること。
それでも、グラウンドを綺麗にすることは、とても良いことだし、素晴らしいことだ。


●5月12日(木) 記録者:中島慎輔

雨に濡れるな。
今日の新聞で、安全は分かった。
うちの副学長の渡邊先生が、大学で気球を上げたら、大学上空の放射性物質の量は、大丈夫だとわかった。だから濡れても大丈夫。
でも、直接、渡邊先生に確認ができていないので、まだ濡れるな。
先生は、自分で確認したことしか信じない。
今日はまだ、濡れてまで練習する必要はない。


●5月29日(日) 記録者:野地貴仁

雨と放射線についての話をしよう。
昨日、県の教育委員会が、文科省の測定では、学校教室の中と外では放射線量が変らないので窓を開けても大丈夫だということを発表した。
そこは県が先に調べるべきだった。
正直なところ、国は信用できないのだから自分で調べること大事だ。
内と外の放射線量が同じということは空気中にはあまりないとうことで、実際にあるのは地面の下だ。
もっと上の上空に関しては、気象学を専門にしている渡邊副学長に観測していただいたところ、この辺りと変らなかったそうだ。
川本は本当なのかと伺ったところ、ここの上だけではなくもっと広い範囲で見ても大丈夫だということだった。
川本はちゃんと確認して君たちに伝えている。
また、プールはかどうなのか。水の厚みがある分拡散し、濃度は薄くなる。
ただ、下のほうにホコリとともにあるものはわからない。
しかし、プールそのものは安全だ。
プールの水を流すことが汚染水をながすことにはならない。
我々は、正しいデータを見て真実を判断しなければならない。
数字で現象を見るということは、算数や数学、理科で小学校から学んでことだろう。
ただ、放射線が気になって様子を見たいのであれば強制はしない。
福島にいる以上は、安心・安全のかには敏感にならなければならない。 
例えば、国道のバイパスは、時速60kmで規制されている。
そこを時速60kmで走っても、人がいないからある程度は安全だ。
だが、大学の周りは人が出てくることもあるから時速40kmで規制されている。
そこを人が飛び出してくると危ないからといって、時速10kmや20kmで走るような人はいないだろう。確かに、放射線は少ないほうがいいし、0のほうがいい。だが、しっかり正しく理解することが大切なのだ。


●6月7日(火)記録者:五十嵐興

先日の土曜日記録会があったが、雷管紙が2発分しかなく福島西高から借りて、急場をしのいだ。
確認することを上級生から言われていて、無いのがわかっていたのにほったらかしたせいで、危うく開催できないところだった。
やるべきことをやらなかったら試合にならない。
どんなこと小さなことでもチーム全体に繋がっているということを意識すること。
小さなことができない人に大きな仕事は任せられない。
誰にでもできるようなことをできない人は、絶対に大切なことを頼まれないだろう。
小さなことはできて当たり前で、それを丁寧にできて信頼が生まれる。
ちゃんとできたら次の仕事ができる。
もう小学生、中学生、高校生じゃないのだから、任せられたことに責任を持つこと。人
に「ダメなやつだな」と思われたくないだろ。
報告、連絡、相談を徹底すること。一人のミスが全体に影響する。
つまり、絶対無駄な仕事は無い。
自分を育てることにも繋がることだ。


●6月14日 (火) 記録者:伊花亮平

日本選手権が終わって、震災の影響からも内容は良くなかった。
ただ、悪かったのはうちだけでよそは普通である。試合は言い訳のない世界だ。
一生懸命だけでは結果は出ない。
準備をしっかりしなさい。
足りないと負ける。
負けないために、足りなかったところは足していきなさい。
厳しい世界であるが、楽なところにいたら強くならない。
体調しっかり管理して練習しなさい。


●6月15日(水) 記録者:岡部ソフィ満有子

マネージャーに後から配ってもらうが、長崎大学の山下先生が医大に送ってくださった放射線についてのパンフレットをもらってきたので、読んでおくように。
放射線についてはいろんな考えがあるが、今回のパンフレットの内容も一つの考え方として知ること。
パンフレットを見て放射線量が多いところがわかれば、わざわざ行かないようにすること。
例えば砲丸投げをしたとする。砲丸が落ちて地面に着いたからといってすぐにはどうもならないが、その状態の砲丸の汚れは決してゼロではない。
汚れたら拭こう、というのは当たり前のことだろう。
例えば練習が終わってから家に入る時に服をパタパタして付着している物質を落とそうとする、できるだけ線量の多い溝に行かないようにする、とするのは当然。
放射線については、自分で考えても無駄なこと。
無駄なことはやらない。
地面の線量が高いとわかっているのならば、練習の時から地面に近づきすぎないようにすればよい。
ストレッチをする際も、何もひかないで行うよりは何か敷いて行ったほうがよい。
わざわざしなくてもいいことをする必要はないが、きちんとした情報を知ることが大事。
どのくらいの放射線量が自分にとって悪いのかを知ること。
きちんとした知識を持っていれば、それほど恐くはない。


●6月25日(土)東北インカレ 記録者:小野寺

これから東北インカレがあるけど、頑張っていこう。
今回の震災で辛いことは多かったが、言い訳してもしょうがない。やれることをやろう。
大変だったことを思い出してみろ。あれ以上大変なことはない。
福島にいて、実家に戻るまでの期間、自分で何とかしなきゃと思いもある。
しかし、誰も手を差し伸べてはくれない。自分のことだけで精一杯だからだ。
でもそこで、どれだけ手を差し伸べることができるか。
少し周りを見て、もう1つ他のことをやる。
2つあるものを『1つどうですか』と気を配る。
そういうことが君たちの力になる。自分ができないことはしなくていい。
少しでもできることをチームのためにやっていく。
持っている以上の力は出ない。1人1人の働きがチームのためになる。決して負けるな。
例えば補助員について。
他大学と福島大学が一緒にやることがあるが、しっかりしてるねと言われるようにしよう。
周りをしっかり観察して、自分は何をすべきか。
勝ち負けを考えるなら、もし1日目に負けていたなら、2日目に追いつけばいい。
3日目に勝てばいい。
どうしたら勝っていけるか、どんなことをしたら勝てるかなんて決まってる。
例えば、10時に競技がある人が9時30分に起きたなら、負けるに決まってる。
これはしちゃいけないということに、プラスαの何かを考える。
どうしたら勝てるか。その特効薬を考えると、一番は薬。
しかしドーピングになってしまうので、それはしない。
大切なのは日々の暮らし。
日々の暮らしの中で、それをしたら負けるよねっていうことをしない。
そうやったら勝っていける。
OLたちは、それをしたら負けるよねっていうことはしない。
普通のことを普通にやる。それ以下のことをしたら負ける。
それ以下というのは、先生の常識で考えてだ。
自分たちがやるべきことを精一杯やる。
1人ずつがチームの歯車になる。
全員が回していたとしても、1人がかけてしまったらだめ。
力の大きい小さいじゃない。
1人も手を抜かない。
すべてのことに勝つための意味がある。
今日はバナナを買ってきたか。
それだって、端の方から適当に取ってきてないか。
バナナを買う時にも、しっかりと吟味して選ぶ。
そういう少しずつの気遣いが勝ちにつながる。
絶対に手を抜いてはいけない。1人でも手を抜いたら、それで終わり。
自分の力のためにやっている。
自分という人間を変えていくために。
昨年と比べて何が変わったのか。悪くなっていたら悪い結果。良くなっていたら良い結果が出る。
それは、現実が見せてくれる。
それを受けとめる。
試合のギリギリで勝敗がどっちに転ぶかはチームの力。応援の力だ。
福島大学陸上競技部の誇りを持ち、そして代表という意識を強く持つ。
代表になって頑張ってくれると思うから、選んでいる。
頑張って欲しいから、下級生が補助員をしてくれている。
大会に出る選手だけで、補助員のローテーションしていったら大変だぞ。
補助員など裏で支えていてくれる人たちがいるから、競技に集中できる。
終わった後に休めるのは誰のおかげだ。
選手の人たちは、絶対に感謝の気持ちを忘れてはいけない。
また、自分のことは自分でやる。
仕事にも責任をもってやる。
震災でみんな見えないところで、努力しているということを知っている。
そこには大勢の人たちの支えがある。人は1人では生きられないということを震災から学んだ。
福島は有り難いことに、君たちの頑張りを期待している。
いろいろな人の支えをエネルギーにしていく。試合で負けたからといって、絶対に言い訳をするな。
負けたのは自分のせいだ。次頑張りますなんて言って笑っているやつに、次はない。
チャンスはなかなか巡ってこない。
世の中そんなに甘くない。負けて泣くほど簡単なことはない。
難しいのは勝って泣くことだ。
チームの雰囲気をどう盛り上げていくか。
他大学とは戦うことになるが、それは敵ではない。
人を嫌いだと思えば、人から嫌われるように、自分がそう思うことで相手にも敵だと思われる。
相手はいなければならない。
一緒に走ってくれる人がいて、初めて競技が成り立つ。
敵視していてはだめ。格闘技でもそう。
よく考えてぶつかっていく。
また、プレッシャーの中でどう力を出せるかが重要で、そこにおもしろさがある。
みんなの気持ちが1つになって、声援を送ることができたら、諦めかけた自分が『よし!頑張ろう』という気持ちになるかも分かんない。
冬の間の頑張りを知ってるのは我々仲間だけ。
今回は特別な大会である、というのは違うと思う。
インカレはインカレ。
我々の最初の舞台。ここで活躍できなかったら、全日本インカレでは輝けない。
力を出せるように頑張ろう。


 

●6月26日(日)東北インカレ 記録者:

今日は個人としてよかった人、悪かった人がいて、チームとしても境目だった。
全体ではプラスの面、マイナスの面がある。マイナスはチームとして足りなかったところであり、逆にプラスはいいところだ。ここからどっちに転ぶか、今後は学生次第だ。
これからもっと良くなるようにするにはどうすればいいか、悪さを断ち切り、次にいい運が向くようにするにはどうすればよいかを考えること。
一人一人がチームを作り、足し算ではなく掛け算になる。
だから、一人が0点だったらダメ。50点の時、45点に落ちるかもしれない、これを55点に、60点に、70点にするにはどうすればよいか。たまに、80点とか調子のいいときがあるかもしれない。これは油断したらすぐ落ちる。一人一人が戒めて、どういったことをしていくか。1人の手抜かりが全部の手抜かりになる。手抜かりにならず明日からもやっていこう。
いいニュースがある。久保倉が大阪選手権に特別参加し、55"34の日本記録をだした。青木は56"62で標準記録に少し足りなかった。何か足りないところがあったのだろう。
OLも良い、悪いがあり、運は回っている。
いつでもいいわけではないので少しずつ改善する。
久保倉も万全の状態ではなかったが、「まあ、いいや」ではなく、津田さんに迷惑になるとわかっていたがケアをお願いし、最善を尽くした。
運はよそから入ってくるものだ。
自分の行いで変わってくる。
補助員は大変だが、協力して運営などもできればいいじゃないか。


●6月28日(火)記録者:高橋梨穂

ごくろうさん。全体的には一年生の力を借りた試合だった。
上手くいけた、いけないはあったと思うが、練習したことしかできていなかった。
練習だけの練習になっていないか。
幅跳で7m越えないといけないとか、トライアルの時に出しても勝てない。
そのままにしてないか。

試験勉強は、問題集を解く。
もし解けなかったら解けるまで解くだろう。
女子も200点取ったけど、内容は惨敗。
男子は歯が立たなかった。新入生ががんばっていただけだろう。
もっと練習をつめないといけない。OLたちはつめる練習をしている。
タイムが出なかったら、出るまでやればいい。タイムをとっただけでつながっていない。
今回の大会はつまらない試合だった。
一つ一つ上がっていくことをしていなかった。悔しい思いで帰らなきゃいけない。
もう一回やってやろうと思わなきゃ。
次やればいいというのがうちの良さだ。
これを伝えられなかったのは上級生だ。
妥協のない練習をしなさい。あと言い訳をしないようにいなさい。


●6月30日  記録者:鈴木結香

みんなそれぞれ反省はしたと思う。
でもそれは猿でもできる。頑張ります、などと口ではいつも言う。
でも川本は、口は一切信用しない。
頑張ると言い、反省をする。そう思ったらすぐに行動を起こす。
すぐにだぞ、一日でも遅れたら意味はない。
昨日はミーティングをした。そして練習をしたか。
自分で時間を見つけてやったか。今日やっても昨日やっていなかったら意味はない。
勝ちたいと言っていても、勝てるわけがない。
そうして大部分の人間は、勝てないで負けていく。
大部分の人は勝てないことをやっている。
それでは一生勝てない。ミーティング前でも練習はできたはずだ。
そういう人に勝利の女神は微笑む。東北インカレで次は頑張ろうと思う。
そこでやるかやらないか。

成功は100。やったことが99ではだめ。10,20,30,40,50は成功ではない。
99では成功できない。100やらないと成功はできない。
ちょっとでも手を抜いたら成功はできない。
でも手を抜いた人間は抜いたと思っていない。
負けた人間は手を抜いたと一切思っていない。
やったと思っている。
負ける人間は、すべては行動に出ている。
口で何百回言おうが行動を起こすことが大切。
後で、明日やろうなんて、先延ばしにする奴は敗者になる。
何も言わなくていいから行動していくこと。