2011年4月前半の日記

●4月1日(金)

9:30 東邦銀行で、辞令交付式。
これまで、陸上部の立ち上げに尽力いただいたKさんと握手。
この間のご苦労は、察してあまりあります。
本当に感謝しています。
よくぞ、ここまでこれた!という感激で一杯でした。
Kさんと二人しか分からない、特別の気持ちだと思います。

こういう状況ですので、入行式は中止でした。
当初は、入行式後に選手たちの記者会見だったのですが、これもとりやめました。
ただ、陸上競技部のメンバーは、頭取から辞令を直接手渡していただきました。
今日からスタートです。
川本もちょっと感激。半年の苦労が吹き飛びました。
その後、頭取と懇談をして、選手たちは、東邦銀行陸上競技部としての最初の業務に。
市内のスーパーで、地産地消のイベントあります。
ただ今、福島県は風評被害に泣いています。
会津漆器が返品さえたり、昨年収穫した米が返品される!信じられません。
そこで、自分たちが作ったものは、自分たちで消費すっぺ!です。
知事がスーパーで、野菜やイチゴなどを食べる!というイベントがあるので、
OLたちも一緒に食します。
ただ、知事の服装は、防災服です。
で、OLたちは、お揃いの銀行のブレザー!これでは、ちょっといただけません。
そこで・・・・ナイキから送られてきた、東邦銀行の名前が入ったジャージ。
東邦の企業カラーのピンクを使ったジャージが完成していました。
これまでの感じから、とても間に合わない!!という状況だったのですが、
何と、間に合いました。
昨日、川本の自宅に到着。こんな不可能な状況を可能にした磯ちゃんとアパレルチームの江本さんに大感謝。
で、ピンクのジャージを羽織って、OLたちはイベントに出かけていきました。
これで、知事と同じ感じになりますね。

自宅に戻って、陸上教室ツアーの準備。
毎日、移動していくので、洗濯ができません。
大きなナイキのバッグは、パンパン!海外に試合に行くよりたくさん詰め込みました。

パッキングが終わって、陸上教室の段取り。
ドンドン決定していきます。
本当に感謝です。

14時に二瓶コーチが迎えに来てくれました。
二瓶コーチに送られて福島空港に。
15:50大阪便です。17:00に大阪到着。次は17:30の福岡便。
待ち時間にも、陸上教室の打ち合わせの電話を4本。
パイロットさんが飛ばしてくれたのでしょうか?予定の到着時刻より早く18:30福岡に着陸。
春の九州がそこにありました。やさしく川本を迎えてくれました。

空港でレンタカーを借りて、実家のある伊万里へ。


●4月2日(土)

震災から3週間で、初めて夜中に目が覚めない朝を迎えました。
余震がない夜のありがたさが、実感できました。

国見台は、桜が9分咲きで、本当の春でした。


朝9:30から伊万里教室でした。
300名の中高生が集まってくれました。
同級生の西山オヤジ君、仁部先生、荒木先生をはじめ、関係各位に本当に感謝です。
また、地元伊万里のケーブルテレビをはじめ、佐賀新聞、毎日新聞、西日本新聞などが取材に来てくれました。
また、NHK佐賀放送局からもカメラが来ました。
それに加えて、同級生がたくさん来てくれて・・・・・ふるさとのありがたさ、優しさを実感しました。

昼は、井手ちゃんぽんを食べて、佐世保に。

佐世保では、合同合宿中のみなさんのところにお邪魔しました。
地元から駆けつけてくれた高校生と合わせて200名の教室です。
何と!すごい大きさの横断幕を高校生たちは作成してくれていました。
ここでも、いい教室ができました。
関係各位に感謝!!!

伊万里教室の西山オヤジ君と荒木先生は、佐世保まで来てくれました。

昨日、親友の啓一郎が、今日は仕事の関係で顔を出せないからと義援金を実家に置いていきました。
のし袋の裏には「体をこわさないように・・・・・と言いたいところですが、今頑張らないでいつ頑張る?
陰でいつも応援しています。」高校時代と変わらないやさしさに包まれました。

終わって、そのまま、筑後市の羽犬塚に移動。
今日は休みます。おやすみなさい!!


●4月3日(日)

今日は八女工業高校で陸上教室です。
グランドに行くと、どんどん、どんどん人が来ます。
信じられませんが・・・・日本野鳥の会員?の堤先生@八女工高のカウントによると400名弱でした。
ちょっと大変でしたが、伊万里教室から手伝ってくれている加藤@4年と今朝、6時前の電車に乗って来てくれた西ノ明のサポートで乗り切りました。

八女は、大学の1学年先輩の横溝先生がいらっしゃいます。


そのご縁で、八女工業高校の黄金時代を築かれた緒方先生と懇意にさせていただきました。
その関係で、たくさんの陸上仲間と知り合うことができました。
本当に感謝しています。
「横溝先輩お願いします」とお願いしてからわずか1週間足らず、400名近い生徒さんが集まるなんて信じられません。

募金活動は、教室の開始前にやっているのですが・・・・・
教室が終わってから、小学生が何人か募金に来てくれました(その他にも大勢来てくれています)。
その小学生が、雑誌「りぼん」の付録についてくるようなお財布からお小遣いを取り出して、募金をしてくれます。これには、涙が止まりませんでした。
川本が、訴えたことを真っ正面から受け止めてくれたんですね。

お昼は、いつもの羽犬塚駅前のお店でいただいて、小郡へ。

小郡は、福岡県ですが、なぜか佐賀県の鳥栖から自転車でいけるところです。
ここは、少人数でしたが、いい講習ができました。

終わって、学生2人を博多駅に送って、福岡空港に。
いただいた義援金を持って行こう!と考えたのですが、あまりにも重い!
で、福岡に住んでいる弟に、入金を頼むことにしました。
弟とは、9歳の年の差があります。
自分の人生や福島に住んでいることを考えると、死ぬまでに後何回会うことができるのでしょうか?
そう考えると、福島に住んでいることを再認識させられます。

松山行きの飛行機は19時発です。
福岡から40分ほどのフライトです。
松山空港には、教え子の高岡が迎えに来てくれました。
「先生、今日は7時前から空港で待っていました」って、飛行機に乗る前ですから・・・・!

とりあえず、ホテルに荷物をおいて、同級生中村の待っているお店に直行。
教え子の三谷先生も待っていてくれました。
また、今回お世話になる織田先生もご一緒して、好きな話をしながら焼酎を!
中村は、大学時代と何も変わっていませんでした。
そういう川本も大学時代のままだと思います、ねっ!中村先生!


●4月4日(月)

午前中は、松山の陸上教室。
ここは、ずっと、ずっと前にジュニア陸上教室で来たことがありました。
と言っても、10年くらい前ですが・・・・・
サブトラックで、短距離を教えた記憶が蘇りました。

織田先生@久米中学校のご尽力で300名の受講生でした。
今日も快調にポン・ピュン・ラン!であっという間に2時間が過ぎました。
教室の手伝いは、三谷先生と高岡先生。
こちらの担当は高岡先生が主です。
松山大の学生さんに募金集計のお手伝いをしてもらいました。

TVカメラもテレビ愛媛、愛媛朝日テレビ、南海放送が入りました。

終わって、高岡先生の車で、新居浜に移動。
新居浜では、河川敷にある全天候の陸上競技場。
なんと!毎日の使用料は、無料!すごいですね。
新居浜は、三谷先生の担当。
三谷先生、高岡先生、二人とも粉骨砕身の働き。
本当に教え子たちに恵まれました。
卒業後にこうやって、一緒に活動をやるのっていいですね。
「先生、一生懸命何でもやります!!」なんて、教師冥利に尽きます。

新居浜から丸亀までは、三谷先生の車。
ホテルに到着して・・・・・頼もしく成長した二人の教え子の協力に胸が熱くなりました。

夜は、香川在住の同級生、高井と石井が登場。
高井は高松高校通信制の教頭先生、石井はこの4月から中学校の校長先生です。
互いの近況を報告し合いながら、楽しく飲みました。
さすがに大学時代の馬鹿話は、出ませんでした・・・・・


●4月5日(火)

今日などは、始業式前の忙しい時です。
打ち合わせなどもあることでしょう。
でも、高井は、「丸亀でやろう!」と言ってくれました。

丸亀教室は、135名の参加。
みんな一生懸命に川本の話を聞いてくれました。NHK香川のカメラが入りました。
どの教室もそうですが、その他に新聞社も取材に来てくれます。
それぞれ記事になって、発信されていると思います。

高井教頭先生は、仕事大丈夫なのだろうか?
と心配しながらも、甘えてしまって、「お昼は、讃岐うどん食べに行こう!」なんて言ってしまいました。
どうしようもない同級生です。

地元の人でいっぱいのお店でうどん!!
いりこだしで、こし剛し。

14時からは、高井教頭の勤務校高松高校の陸上部員に指導。
近くの高校生も参加。
何と小豆島からも参加。
二十四の瞳ですよね。
小豆島高校からは、野球部の監督さんと主将が参加。
この監督さん、男子高校生がびっくりするくらい抜群に足が速い!

高松からは、岡山経由で新幹線が速いのですが・・・・
新幹線で、寝過ごしそうな予感が!
で、1時間ほど時間は長くなりますが、高速バスで移動することに。
これだと、ゆっくり寝ていけます。
移動費も半分に抑えることができました。

20時過ぎに到着。今日は、休みます。
もう若くはない!を実感します。
落ち着いたら、ちゃんとトレーニングしよう!
日頃の備えが大事!!!!ここでも実感。


●4月6日(水)

明日の朝は、ゆっくり!と自分に言い聞かせて眠ったら、本当にゆっくりしてしまい、気がつけば8時を回っていました。
福島では・・・・反省。

午前中は、郵便局に行ったり、日程調整をしたりしていると、あっという間に時間が過ぎました。
ただ、陸上教室ツアーが始まってから、時間的余裕がないこともあり、
一体どなたと連絡をしているのか?、どこの教室と連絡を取り合っているのか?
あまり判別がつかなくなっています。
こんな時は、日程調整をやってくれるマネージャーが必要ですね。
まあ、そんな贅沢も言っていられないので、出たとこ勝負で頑張ります。

昨日までに9会場を回りました。
そこで寄せられた義援金の総計は、1,959,086円です。
信じられない、金額です。
本当に支援の輪に感謝です。

丸亀で、同級生の石井が「川本だったら、全国に募金を呼びかければ、その人脈で義援金は集まるだろう!?
ただ、お前は、募金を呼びかけるのではなく、陸上教室を開いて自分で動いているから尊敬する。」と言ってくれました。そのときは、照れ笑いをしていましたが、川本の考えを理解してもらえて、
ホテルに帰ってから涙しました。やっぱり同級生は、何でも分かってくれています。
やっと、このことを冷静に書けるようになりました。
本当に全国至る所で、感激できます。
本当に動き出して、良かったと実感しています。

11:30に福島から来た二瓶コーチと合流。食事を簡単に済ませて、神戸ユニバ陸上競技場に。

担当の正木先生が、何でも段取りをやってくれていました。
受付は、人でいっぱい。
そして、オーロラビジョンには・・・・・ありがとう神戸!

同級生の上月が駆けつけてくれました。
兵庫のことは、まず上月に!
長田高校出身の4年亀田が手伝いに。亀田の高校の先生は若浦先生。
今は、教育委員会です。その関係で、神戸教室が実現しました。

京セラの小林さんも顔を出してくれました。
その関係で、立命館大の十倉コーチも。
また、関西学院大の学生さん3名がお手伝いをしてくれました。

受講生は420名。これまでの最高の人数です。
小学生もたくさんいたので、ここは、二瓶先生にお願いして、川本は中高生を対象に教室を。
フィールドで楽しそうにかけっこの練習をしている小学生たちを横目にみながら、頑張りました。
それにしても、小学生たちは、すごく楽しそうな歓声をあげています。
さすが、小学校の教諭の二瓶コーチです。
三宮からの地下鉄で、小学生の教え方を伝授してもらいました。

神戸の青空と、元気をいただきました。
みんな、速くなろうね!!
関係各位に感謝!!!

今日は、東京移動です。
ビール1本でコロリといってしまいました><

夜は、福島のものを地産地消。
ビールの後は、いつもの芋焼酎をやめて、福島の酒・末廣を!!
風評なかに負けるな!

宮崎の口蹄疫の時は、宮崎支援で宮崎産の焼酎だけを飲んでいましたが、
ここしばらくは、福島の酒ですね。


●4月7日(木)

8:30吉祥寺駅。
小学校5年生から中3までトラッククラブに在籍していた成蹊高校の渡辺君から
「先生、うちで陸上教室やって下さい!」とメールが来ました。
それも、一番最初にです。
たぶん、誰にも相談しないで、福島を思う少年らしい一途な気持ちで、メールしたのだと思います。
自分の学校で、陸上教室を開いて、募金を募るなんて、大変なことです。
学校の陸上部員の数なんて、知れていますからね。
まあ、これも渡辺君にとって勉強かと考えて、また、福島の復興を思う心があれば、
顧問の先生や学校の許可も頑張ってとれるかな?とたいしたアドバイスもしないで、任せることにしました。
その渡辺君と駅で待ち合わせ。
今日の助っ人は、東京で働く橋本香織。
1年生の時から川本がクラス担任で、卒論も担当。
また、何もしていなかった橋本はだまされて、陸上部員に。
その上、長男雄介が幼稚園の時、週に2回送ってくれていました。
で、「先生、7日はお休みを取って1日中アテンドします!」とうれしいメールをくれました。

タクシーに乗って、学校に行くと、そこは成蹊学園。
中学。高校、大学が1カ所にあります。
今日は、午前中中学、午後高校の入学式。
校門の前には、入学式会場の看板前で記念撮影する親子が順番待ちの列。
グランドに行くと、そこは、アメリカの大学?と見間違うくらいの立派な施設が!
何と400m8レーンの全天候トラック。
フィールドは人工芝!すごすぎです。

また、橋本の次に同じ旅行会社に行った、橋本和子も登場。
うれしい限りです。

フレックスクッションを販売しているサンテプラスの坂田社長が、車で迎えに来てくれました。
フレックスクッションは、もう抜群にいいですよ。
とにかく使ってみることをオススメ。
丹野などは、日常生活でも活用しています。

今日の午後の会場は、小平花小金井幼稚園。
幼稚園の園庭と伺っていたので、箱庭みたいな会場を想像していたのですが、
何と、小学校の校庭くらいの広さでした。
ここの幼稚園の体育スポーツをサポートしていいるJACPA(ジャクパ)という会社が教室を開いて下さいました。
10名以上のスタッフさん総動員でした。
これは、すごい力です。
で、子供たちが、来るわ来るわ!気がつけば・・・・幼稚園児から小学生の高学年まで250名。
主力は、小学生の低学年。それに付き添いのお母さんたちが同じ数くらい!
もうビックリ!!
TBSとNHKのカメラが入りました。

オッと!あちらからニコニコ笑顔で歩いてくるのは、渡部充さん@富士通ではありませんか?
渡部さんは、会津高校→慶応大出身の名ハードラー。
オッと!NHK福島にいて、川本と「クローズアップ福島」という番組を作った阿部ちゃんも登場!

川本は普段は、大学の先生!で、大人と接するのは得意ですが・・・・
高校生は大丈夫ですが、中学生は、ちょっと苦手。
今回は、中高生一緒なので、やれているかと・・・・・
で、小学生となると、う〜ん?
それも低学年中心は、もう大変。
27年前は小学3年生の担任だったのですが・・・・それは、遠い記憶の彼方でした。

でも、何とかしなければ!
でも、でも、子供たちの熱気がすごすぎました。
パワーに圧倒されながら、今日はいつもの講習手順を変えて、グイグイスタートから。
本当に勉強になりました。
この子供たちを、もっと引きつけるようなプログラムを開発しよう!という意欲が湧きました。
ジャクパさんの協力が必要かも?

ジャクパのスタッフの皆さんのご協力で、教室は無事終了。
周りの方から温かい気持ちをいただきました。

坂田社長が、大宮まで車で送って下さいました。
大宮から新幹線。今は那須塩原まで開通しています。
グリーン以外は、全席自由席。
大宮発18:46のなすの号に乗ることができました。
ただ、これが福島に到達できる最終です。
凄い混みようです。
ここは、体力温存するしかない!とグリーンに。
グリーンも駅の窓口で売っていません。乗車してから車内で購入するシステムです。
でも、デッキにも人がいて、グリーンも満席に近い状態。
乗り込んだ人が空いている席を探しています。
そんな中で、空席に鞄を置いてるオヤジが。
「ここ空いていますか?」「・・・・」ほんとうに嫌な顔をするんですよ!このオヤジが!!
無言で、鞄をどかして、席を空けました。
ダチョウ倶楽部のウエシマ作戦を知らないのでしょうか?
こんな大人がいるなんて、悲しくなりました。
この人にとっては、震災なんか、遠いところの話なんでしょうね。
それとも、東電関係者で、仕事で疲れているのかも?

新幹線は、19:36那須塩原着です。
郡山行き最終の高速バスは19:40発。
川本は急ぎたかったのですが、何せバッグが重い!
1カ所に留まらないためにジャージ7セット、その他諸々のものがぎっしり詰まっています。
海外にもこんなにたくさん着替えは持って行きません!
で、エスカレーターもジッと立っているだけ、何だか、後れを取っているぞ!
駅の出口で「郡山行きの高速バスは1番のりばで〜す」なんて大きな声でアナウンスしてくれているおっちゃんがいます。
こりゃあ、いかん!急がなくては、とダッシュ。
「急がなくても、大丈夫ですよ!」嬉しいお言葉!!
こういう気持ちって大切ですよね。
新幹線で受けた嫌な思いが、少々癒されました。
言葉って、本当に大切ですね。
もっともっと言葉の力を認識するべきですね。

高速バスで、郡山に。
バスはほぼ満席状態です。
最後から2番目に乗り込んだのですが・・・・これが満席だったら、どうなったんだろう?
お客さんは運がいい!ことにしておきましょう。

バスの郡山到着予定は、21:10。
バスの郡山〜福島は、最終が終わっています。
ただ、今日から郡山〜福島間のJRが開通。
でも、次のJR福島方面は、22:20→23:06。
バスは、須賀川ICで高速を降ります。ん!?意外に早くない?
で、JRの時刻表をチェックすると・・・・20:55がありました。
これだと、21:40には福島に到着できます。
乗り換えには、5分は欲しいところ!
でも・・・・21:10到着予定が20:50なんてことはありませんね。
それから正面にあるデジタル時計とにらめっこ。
須賀川から郡山までの国道を車であまり走ったことがないので、土地勘がありません。
何度となく、これなら大丈夫?、いやいや、まだここまでか!なんて気持ちが行ったり来たり。
国道から郡山駅入る交差点に到着したのが20:49。
ラッキーにも右折可の信号に。
川本は、この時点で、間に合わせる気、満々!
ここは、勝負ですよ。
郡山駅前バス停到着20:52;30。あと2分30秒あります。
重いバッグにも思いっきりコロコロして、改札口に。
ここいらへんもスイカが使えます。
でも、郡山駅は不慣れなので、どこが東北線下りなのか、分かりません。
ダッシュをしながら改札口の駅員さんに「福島行きは何番線ですか?」と聞くと
無愛想に、かつ、嫌そうに(さっきのなすの号のオヤジと全く一緒です)聞こえるか聞こえないような声で
ひと言「5番」
オレは客だぞ〜!と心の中で叫びながら、階段を駆け下りました。
大体、駅の構造がどうなっているかも分かりませんし・・・・
何番線ですか?と聞くのは、普段利用していない人でしょう!?
「この階段降りて、一番奥ですよ!」くらいは言ってほしかったな!駅員さん!
きっと、この人も連日の復旧作業で疲れていたんだ!
まあ、ここは、言いたいこともグッと堪える福島県人ですから、そのままダッシュ。
階段が駆け上がれない!バッグが重い!!!!!!
発車のベルが鳴り出しました。
アナウンスも「20:55発福島行き・・・・・」
ダッシュ!ダッシュ!! 発車のベルが鳴り終わらないのに、エッ!!!!!!ドアがもう閉まっている。
そうだ、東北線は、自分でボタンを押してドアを開けるんだった!
ちょっと福島県人ではありませんでした。
すると中にいた人が、川本のダッシュと発車ベルに気がついて、「開」のボタンを押してくれました。
無言の親切、いたみいります。いい人が、たくさんいます。福島県!
お礼を言って、幸せな気持ちで腰掛けました。


●4月8日(金)

昨夜、油断して寝ていました。
あの震度5強の大余震で、再び、自分は震災地の福島にいるんだ!と実感させられました。
西日本〜東京を回っていて、少し、防災の気持ちが薄らいでいました。
昨日の混雑する新幹線で空席の上に鞄を置いていた、ノー天気なオヤジと何も変わりません。
反省。

福島の家は、グラグラと大きく揺れました。
が、停電もなく、少し食器が動いたくらいで大丈夫でした。

朝、弘前教室の対馬先生から教室に関する電話。
とりあえず、開催については、秋田の連絡待ちと言うことに。

9時ちょっと前に東邦銀行へ。
4月1日に東邦銀行陸上競技部が発足しました。
今日は、その記者会見。
選手たちも昨日のうちにNTCから一旦帰宅していました。

陸上部発足発表は、もっと早い予定でしたが、諸々の状況で遅れていました。
そして、この大災害です。発表もしていなかったので、9割方は、この話はダメになると覚悟していました。
会見で、北村頭取は「地震はわれわれにとっても大きなダメージだった。福島を基盤としている選手と社会貢献をしていきたい。長い付き合いで歩んでいきたい」と力強く発言して下さいました。
本当に感謝です。

その会見の席上、丹野から妊娠・秋に出産予定、そして出産後はロンドンを目指すという、まさにおめでたい報告がありました。
会見は、テレビ、新聞などたくさんのメディアの方がいらっしゃいました。
司会の菊地さんが「では、質問のある方は?」
でも、どの記者さんも丹野に妊娠の質問をしませんでした。
で、会見も終わってから、囲みは、みなさん一斉に丹野の所に!
な〜んだ、興味がなかったのではなく、ちょっとした配慮?いいことですね。
夕方のテレビ放送も、頭取、監督の話はなしで、丹野の「私事ですが・・・・現在妊娠していました・・・・」から始まりました。

10時くらいに銀行を出て、大学に愛車を取りに来ました。
秋田・大館・弘前:北東北ツアーの弘前〜福島は400キロ以上の距離です。
やっぱりこの距離は、愛車ですね。
ハイオク・少々燃費悪しの愛車ですから、この時期は出番なし!で大学のグランド横で待機していました。
この1ヶ月出番なしです。「最近、わしら出番ないな〜」ってCMありましたね。
きっと愛車もつぶやいていたと思います。

携帯の着信をみると、教え子の大須賀先生@秋田と知らない番号が!
とりあえず大須賀先生に電話。
「秋田は停電で休校です」「電車も走っていません」「学校休みになったので、連絡はできませんが、こちらで対応します」「何人か、八橋の競技場に来るかも知れませんが、夕方は、自分が行って対応します」
と、いうことで、中止することにしました。
もう一つの番号は、大館会場の鈴木先生。
こちらも停電。受講する子供たちの安全を確保しましょう!ということで、中止を決定。

弘前は、比較的大丈夫そうです。

銀行で、OLたちが、秋田・弘前に行けるのか?と心配してくれました。
木田ちゃんが「先生、古川から先は高速が止まっています」「仙台も含めて一般道は渋滞ですよ」
ということで、木田ちゃんが、いろいろと情報収集してくれました。
で、どこも寸断されています。
ただ、往きは開催時刻まで24時間くらいあるので、弘前会場に行くことができますが、
帰りが夜遅くなってしまうので、ガソリンスタンドが閉まってしまいます。
愛車はTNPではありませんから・・・・・ガソリンがないと車は走らない。
4号線の北の方は、まだまだガソリンも十分ではありません。
ご迷惑をおかけする結果となりますが、ここは、断念するしかありませんね。断腸の思いです。

研究室は、昨夜の地震で、本棚がダメ。
朝から出勤している二瓶先生が、片付けていました。
月末にOLたちが一旦片付けたと言っていましたが、それは嘘だろう!?というくらいの研究室は荒れていました。
ですから、OLたちのがんばりが分かりませんでした。

午後からは、研究室でずっとたまっていた仕事をこなして、夕方まで時間が過ぎました。

4/6付けで大学から構内でのサークル活動について掲示があり、4月24日から活動が可能となりました。
ただ、学生の安定的な生活を考えて、全体で活動することは、もう少し待つことにしました。


●4月9日(土)

朝から研究室で、メールの対応と12日以降の教室の段取り。
ホテルの手配、教室から教室の経路などのチェックなどですね。

これまで陸上教室は、市などの陸協単位や地域が多かったのですが、これからは、学校関係が増えてきます。
新学期も始まり、昼間の時間帯に教室を開催することができなくなっているということもあります。
春休みの間は良かったのですが・・・・特に今週初めのと教室は、新学期の準備で各学校の先生は、多忙を極める中で、実施して下さいました。本当に感謝です。

で、次は、どうなるんだろう?と考えていたところ、小学校や中学校での開催が決まっていきました。
それぞれの先生たちが、校長先生に掛け合っていただいて、教室が実現しました。
そして、大学からも救いの手が!明星大学からオファーが来ています。
ポスターまで作成して頂いて、学内に参加を呼びかけてもらっています。
それぞれの学校で開催まで漕ぎ着けるには、簡単な手続きではないはずですが・・・・感謝します。
どんなことでも「お願い」「OK」だけではすみません。
「OK任せて!」からが、全てのスタートです。
イベント事をたくさんやっているので、よく分かります。
まあ、川本は「OK任せて!」「やろう!」と言ってから先は、OLたちに任せているのですが・・・・・
その大変さは、誰よりも理解しているつもりです。


●4月10日(日)

6:20自宅を出て、二瓶コーチのお宅に。
久々に愛車の出番です!
二瓶コーチの自宅は、川本の自宅から西の方向にあります。
福島市の西には、東西およそ20km、南北およそ10kmにわたって標高2,000m級の火山が連なる吾妻連峰があります。西吾妻山が最高峰で2035mです。写真は吾妻小富士(1949m)です。
川本は、毎日、この山を眺めながら暮らしています。
この27年間、吾妻山は何も変わらず「ただ青また白」(春から夏・秋は山が青く見え、冬は白銀です)を繰り返しているだけです。
吾妻連峰を毎朝眺めながら、生かされている自分を感じています。
これまで一番キレだと感じたのは、青は1995.10.15のふくしま国体の陸上競技初日。白は1991.1.25息子が生まれた日です。
この吾妻小富士は、早春のころになると山肌に残る雪がうさぎのような形に見えます。この残雪は「雪うさぎ」と呼ばれていて、春の訪れを知らせてくれます。昔から雪うさぎが見えるようになると、農家の人々が苗代に種をまき始めたところから、「種まきうさぎ」とも呼ばれています。
二瓶コーチの自宅に向かうと、この種まきうさぎが、川本の自宅に比べると大きく見えました。
地震、津波から1ヶ月、その時は、雪が降ったりした福島は、近所の桜の蕾も大きくなりました。
春が来て、種まきの季節を迎えました。
でも・・・福島では、いつ種まきができるのでしょうか?
言いたいことは、山ほどありますが・・・・
種まきウサギは今年も福島に来てくれました!
もう春です!

二瓶先生をピックアップして、一路、佐野に。
佐野教室は、教え子の鯨が「先生、来てください!」とメールをくれました。
ガソリンがなかった時期なので、福島まで迎えに行きます!と、うれしいことも書いてありました。佐野市の中体連の先生を中心に教室を開催していただきました。

東京から卒業生の秋山@ミズノ、群馬から片山と谷岡も駆けつけてくれました。

有森裕子さんから「10日は川本先生の教室のお役に立てれば・・・・」と連絡がありました。
これは、最初ツイッターでのアクションだったのですが、ツイッター素人の川本は、それがつぶやかれていることがわからずにいました。

そしたら・・・・大学時代の同級生:長尾@岡山県の携帯から連絡が入りました。
その上に有森さんだけではなく、金哲彦さんにも声を掛けて頂いて!
今回の教室に賛同頂いた強力助っ人のお二人には、大感謝です。
で、佐野は、陸上教室346名、ランニング教室196名、計542名という過去最高の参加者になりました。
これは、実際に教室の受講された方の人数で(これはどこもですね)、ギャラリーは先生方をはじめ、付き添いのお父さんお母さんでいっぱいです。
元オリンピック選手の栗原先生@佐野高校も駆けつけてくださり、何かと面倒を見て頂きました。
今回は、小学生から一般、そしてジョガーまで。ランニング教室もあると、参加者の幅が広がりますね。
ジョガーの方もいらしたので、ちょっといつもとは違ったコスチュームを目にすることができました。

帰りは、佐野ラーメンをいただいて、今日も幸せな気持ちで帰れました。
運営に携わっていただいたみなさん、会場に足を運んでいただいたみなさんに本当に感謝です。


●4月11日(月)

大学に出勤。
事務に寄って、お休みの手続きなどを。
研究室には、手紙やファックスも届いていて、処理に時間がかかりました。

5時ちょっと過ぎに大学を出て、帰宅。
途中、ラジオから「緊急地震速報」
ハザードを点けて、路肩に車を停めて、様子をうかがうと、ガンガン揺れました。
電柱、道路標識が倒れるんじゃないかな?という位の揺れでした。

ただ、残念なことに大部分の車は停車せずに走り去っていきました。
地震に慣れっこになった?

それから1時間。ずっと揺れていました。
もう勘弁!


●4月12日(火)

今日から新幹線が走ります。
山形新庄から来たつばさ7:34です。
ちょっと感慨深いものがありました。やっぱり新幹線がないと、福島は、東京から遠い感じです。
でも、今日から、東京がぐんと近くになりました。

資料に目を通しながら気楽に乗っていると、新幹線がいきなりスピードダウンして、停車。
地震のため、送電がストップ。
それもトンネルの中。たぶん須賀川を過ぎたあたりだと思います。
非常灯が点いているだけで、空調も止まりました。
10分ほどで、発車!
ただ、新幹線は30分遅れで、大宮に到着。
10時の開始予定でしたが、池袋駅に到着するのが、10:02。
今日の会場のお世話役の石渡社長@ソーケンメディカルに連絡。
「10:30開始で調整しています」
でも、今日は小学校ですよ!

今日の午前中の会場は池袋南小学校。
校庭の芝生化が展開中です。
何と!何と!今日の受講生は、全校生徒450名。
450名は大丈夫なんですが・・・・・1年生から6年生となると・・・・・ピンチ!!
先生方のお手伝いもあり、何とかミッション終了。
でも・・・・やっぱり子供たちのパワーに圧倒されました。
学校にはお母さんたちもたくさん来て下さりました。感謝!!
校長室で、給食をいただいて、午前中は終了。

午後は、竹の塚に移動。
足立十四中学教室です。ビックリするくらいのマンモス中学校。1学年8クラス。900名の生徒さんに40分ほど話して、140名の運動部員とポン、ピュン、ラン。陸上部の生徒さんはびっくりするくらいいいフォーム。それにしても素晴らしい教育でした。

終わって、目白のソーケンメディカルに移動。
石渡社長が「先生、絶対疲れていますから、とにかく寄って下さい」
ということで、理恵先生をはじめ美女軍団のみなさんにマッサージをしていただきました。
贅沢なマッサージでした。

肉体的な元気を取り戻したところで、石渡社長&池袋南小のPTAのみなさん&理恵先生はじめ美女軍団と食事。
ホントに楽しく過ごすことができました。
今日の泊まりは、新橋。


●4月13日(水)

ホテルを7:30出発。
今日は、西葛西の新田小学校に。
新田小学校の6年生担任は、福島大卒の阿部幸太先生。
6年生のみんな50名と90分ポン・ピュン・ラン。
その後、体育館で全校生徒330名に20分ほど話をさせていただきました。


次の会場は、明星大。
西葛西が東京の東の端なら明星大は西の端。
東京都横断です。
車窓からは、満開の桜をずっと見ることができました。

明星大からは「同じ大学人として、声援したい」とメールをいただきました。

モノレールを降りると、明星大はすぐ目の前。
駅前から大学まで、今日のポスターがずっと貼ってありました。
それこそ、新入部員募集!のサークルのポスターよりはるかにたくさんの数でした。
本当に感謝です。
明星大に川本研究室で勉強していた吉本瞳が仕事の合間を縫って、尋ねてきてくれました。

久々に大人?というか大学生のみなさんとポン・ピュン・ラン。参加者は70名。見学が40名。
もうみんな元気一杯で、楽しく教室をやらせていただきました。
明星大の体育のスタッフの皆さんありがとうございました。

多摩には川本のおばさんが住んでいます。
で、久しぶりに会うことができました。

夜は、新橋で橋本香織、橋本和子と会食。
すると・・・出張帰りの秋山究@ミズのが合流。みんな教え子です。


●4月14日(木)

朝は、天王洲アイルのナイキに行って、打ち合わせ。
その後、取材のインタビューが1件。
そのまま、新宿に移動して、川崎に。

13時から王禅寺中央小学校です。
校門には、すごい看板が!
校舎が新しく、すごくきれいな小学校でした。
ただ、校庭は土なので、砂ぼこりが大変。
校庭は、絶対芝生ですね。ね、芝のおばさん!
最初は、5年生100名とポン・ピュン・ラン。
もう、ビックリするくらいの元気いっぱい。
1時間で、終了。
次の1時間は、6年生90名。
やっぱり、1学年上がるとお兄ちゃん、お姉ちゃんになっていますね。
元気よく、ポン・ピュン・ランをやっていると、その横で、4年生がやっています。
ここは、4年生も一緒になって、ポン・ピュン・ラン。
これは大勢で楽しかったですね。

そのまま、等々力アリーナに移動して、夜は、フロンターレジュニアに指導。
おっと、その前に、川崎市体育協会でご挨拶。
等々力アリーナの桜の下を歩きました。
もしかして、おもいきり深呼吸をしたのは、震災以来初めてかも?
本当に気持ちのいい桜並木でした。
フロンターレは5年生から高校生まで。
でも、これが、うまい!
選抜された子供たちなので、当たり前と言えば、当たり前ですが・・・・・・
2時間でしたが、楽しく走れました。
また、カシオさんも駆けつけてくれて、なんと最新のエクシリームをいただきました。

夜は、福家さんをはじめフロンターレのスタッフの皆さんと食事。
スポーツ談義で盛り上がりました。

今日は、すご〜く暑かったので、ビールがうまい!!


●4月15日(金)

朝、川崎市菅生小学校に。ちょっとわかりにくい所に学校はあるのですが、校長先生が外に出て待っていて下さいました。
10:45から5年生を1時間(45分)、6年生を1時間(45分)授業をしました。
全部で220名!
子供たちの元気にパワーをもらいました。

今日も、暑かった!そして、風が強かったので大変でした。

小学校から空港まで車で送ってもらいました。
普通に行くと何回も乗り換えなくてはいけないので、助かりました。感謝
空港で、10分くらい時間があったので、カレーをかき込んで、14:15の出雲便に。

出雲では、青木先生が迎えに来て下さいました。
「ちょっと演出を考えているんですよ!」とニヤリ!
着いた先は、「長浜神社」スポーツの勝ち神様です。
満開の桜の下を抜けて、階段を上がると、そこにも桜。
気持ちが洗われるようでした。
そこで、お祓いをしてもらいました。
何と、祝詞も川本用のものが準備されていました。
内容は、この陸上教室の成功と無事を願うものでした。
恐るべし、青木先生!!
すごい演出です。
神様からいただいた言葉は「敬」でした。

浜山の陸上競技場に移動。
「青木先生、今日は実技ですか?」
「スプリント理論を講義して下さい」と打ち合わせは、これだけ。
まずは、グランドに行き、青木先生が練習を見ている高校生に走りのワンポイントアドバイス。
今日は、アリーナの研修室で、講義。
指導者の方と高校生アスリートで130名くらいの参加だったでしょうか。
みんな真剣に話を聞いてくれました。
講義だったので、肉体的には楽でした。

「平日に田舎で人を集める何て、無理ですから!!」と青木先生。
「日本一のアッシーを準備していますから」と、やはり、森山先生が登場。
今日の宿泊は、青木先生のお宅に泊めていただく予定だったのですが、
「明日、米子に行くには、高速道路IC近くのホテルがいいでしょう!」と温泉宿を取って下さいました。
最初からの作戦だったような・・・・ニヤリとする青木先生の顔が目に浮かびます。

夜は、出雲のみなさんと食事。
ずっと話していたような・・・・・
何から、何まで、気配り、準備万端の青木先生に大感謝です。

ホテルに戻って、温泉に行こうとしたら、時間切れ!

<記念写真は後ほど>